真岡市物産会館概要: 真岡市物産会館は江戸時代末期から真岡もめん問屋として栄えた岡部呉服店の店舗を改修した建物です。土蔵2階建て、切妻、平入り、瓦葺き、桁行5.5間、梁間8間、1階はL字型に下屋庇が設けられ、2階開口部は格子戸、腰壁は海鼠壁、棟瓦が高く格式の高さが分かります。現在は地元の特産品を販売や「真岡もめん」の製品の展示即売を行っています。背後は岡部家の別邸金鈴荘があり当時の岡部家の繁栄ぶりが感じられます。
【真岡もめん】−現在の真岡市周辺で生産された綿織物の事で、特に丈夫、高品質、肌触りという特徴があり、大消費地である江戸に比較的に近かった事から江戸の木綿問屋が「真岡もめん」を求めて取引し大きく発展しました。多くの農家は副業として木綿織物の手織りを行い、そこで生産された小幅白木綿地は浴衣の生地などで利用され人気を博しました。江戸時代後期の文化〜天保年間(1804〜1844年)に最盛期を向かえ年間38万反を生産し、江戸に流通する木綿の8割が「真岡もめん」だったとされます。明治時代に入ると急速に衰退し、現在は文化、技術の保存に力を入れています。
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