栃木病院概要: 栃木病院は大正2年(1913)に建てられた建物で、木造2階建て、建築面積197u、屋根(鉄板葺:元スレート葺)は単純化しないように複雑に入り組んでいて、形式も寄棟、切妻、入母屋、使い分けドーマや尖塔屋根、日本建築でいう千鳥破風なども見られます。外壁は1階部分が下見板張りで2階部分はハーフティンバー形式を採用して柱など構造材が表面に現わし、2階の柱状の意匠も左右で異なり、屋根形式も向かって右側が入母屋、左側が切妻:鎧戸付きの扉となっています。玄関は外壁面より内側に配置され上部がバルコニーが配され奥行きがあり立体的な構成で手摺や扉の意匠なども時代背景から凝ったものが採用されています。栃木病院は大正時代の洋風建築の特徴を残す遺構で「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との登録基準から平成10年(1998)に国登録有形文化財に登録されています。設計者は不詳ですが当時の院長である栗田口留三が横浜出身の建築家、又は栃木高校講堂の設計者の何れかに依頼したと伝えられています。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-栃木市教育委員会
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